感情

喜び 怒り 悲しみ
憎しみ 恐怖

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センチメンタリズムといふことは、かうありたい、ああありたいと思ふ願ひを誇張して、理想的から空想的になつて行つた形を言ふのである。

田山花袋 「痕跡」


人情は天下一にして、我にくむ所好む所は、また人のにくむ所好む所なり。

松平定信 「国本論」


人間は行動を約束することはできるが、感情は約束できない。思うに、感情は気まぐれだからである。

ニーチェ 「人間的な、あまりに人間的な」


他人の感情生活に想像力を働かせて、それを察知する技術、つまり、共感というものは、自我の限界を打破するという意味で称讃すべきものであるばかりではなく、自己保存のうえに欠くべからざる手段なのである。

トーマス・マン 「若いヨゼフ」


優柔不断の心は見下げた感情にほかならず。

エウリピデス 「語録」


喜怒哀楽のはげしさは、その感情とともに実行力までも滅ぼす。悦びにふける者は、悲しみにもふけるが習い。ともすれば、悲しみが悦び、悦びが悲しむ。

シェイクスピア 「ハムレット-三幕二場」


心情は理性の知らないところの、それ自身の道理を持っている。

パスカル 「パンセ」


情念は、われわれがこれについて明確な観念を形成するや否や、たちまち情念たることをやめる。

スピノザ 「エチカ」


情念はしばしば自分とは反対の情念を生み出す。りんしょくはしばしば乱費を、乱費はまた、りんしょくを生む。人はしばしば弱きがゆえに強く、臆病なるがゆえに大胆である。

ラ・ロシュフーコー 「道徳的反省」


感受性が強すぎると不幸をもたらし、感受性がなさすぎると犯罪に導く。

タレーラン・ペリゴール 「語録」


感情は、しばしば精神の歪みからやってくる。精神がときとして、感情の投影でないとしたら、いっそう柔軟なものになろう。

シャルドンヌ 「愛、愛よりも豊かなるもの」


感情は女性の精神の中に忍び込むすべてのものの道である。

ブールジェ 「近代恋愛の生理」


感情は深く静まっている。表面に浮かぶことばは、怒りのかくされている場所を教える浮標である。

ロングフェロー 「エヴァンジェリン」


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