ラ・ロシュフーコー
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礼儀作法は法と称されるもののうちで、いちばんつまらないものだが、最もよく実施されている。
ラ・ロシュフーコー 「道徳的反省」
社交においては、われわれのすぐれた特性によってよりも、われわれの欠点によって気に入られることのほうが、かえって多い。
ラ・ロシュフーコー 「道徳的反省」
罪悪でありながら、その輝きや、その数や、その極度のために無罪となるものがある。それのみか、栄誉となるものすらある。だからこそ、公の盗みが有能と讃えられ、無法に諸州を奪うことが征服と称される。
ラ・ロシュフーコー 「道徳的反省」
老人はよい教訓を言いたがるが、それは、もう悪い手本を示す年ではなくなったことを、ひそかに自慰するためである。
ラ・ロシュフーコー 「道徳的反省」
自愛こそ、この世でいちばんのへつらいである。
ラ・ロシュフーコー 「道徳的反省」
薬が調合されるときに、そこに毒が入るように、徳が組み合わされるときに、そこに不徳が入る。知恵は徳と不徳をうまく調合し、それを人生の不幸に対して役に立てる。
ラ・ロシュフーコー 「道徳的反省」
記憶力しか有っていない人間は、足し算しか出来ない人間と同じだ。
中島敦 「かめれおん日記」
語り合ってみて理性も好感も感じられない人間が多いのは、自分の言いたいことで頭がいっぱいで、相手の言葉に耳を貸さない連中が多いからだ。
ラ・ロシュフーコー
贋の紳士とは、自己の欠点を他人にも自分にもごまかす連中であり、真の紳士とは、それらを完全に認識し、それらを告白する人である。
ラ・ロシュフーコー 「道徳的反省」
軽蔑されまいと怖れているのは、軽蔑されてしかるべき輩ばかりである。
ラ・ロシュフーコー 「道徳的反省」
通常、青年たちに賦与する教育は、第二の自負を彼らに鼓吹することである。
ラ・ロシュフーコー 「道徳的反省」
運命の恵みを少しもこうむらなかった人々にとっては、運命がかくも盲目に見えることはない。
ラ・ロシュフーコー 「道徳的反省」
青年は熱い血によりその趣味を変えるし、老人は習慣によりその趣味を保つ。
ラ・ロシュフーコー 「道徳的反省」
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