善
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これ善は、その善なる限り、知らるるとともに愛を燃やし、かつその含む善の多きに従いて、愛また大いなるによる。
ダンテ 「神曲-天堂編二十六曲」
すべてものの正しきは、これを和するのいかんによる。つくられし善のうち、これをおのがもとにひくもの一つだになし。この善光を放つがゆえに、その善生ず。
ダンテ 「神曲-天堂編十九曲」
もし善が原因を持っていたとしたら、それはもう善ではない。もしそれが結果を持てば、やはり善とはいえない。だから、善は因果の連鎖の枠外にあるのだ。
トルストイ 「アンナ・カレーニナ」
上善は水の若し。水は善く万物を利して争わず。衆人の悪む所に処る。故に道に幾し。
「老子」
他人に対して善行をなす者は、何よりも多く己れ自身に対して善行をなす。
セネカ 「断片」
善人だ、と人に言われる人間には、思慮分別なんかいらない。…利口者に善人なんぞいるわけはないのだ。
スタインベック 「二十日鼠と人間たち」
善行のために善をなす者は称讃を求めず、報酬を求めないでも、最後には、その二つともえられる。
ペン 「孤独の報い」
善行は、それに報いることができると思われるかぎり快く受け取られる。その限度を超えると感謝の代わりに僧悪が返ってくる。
モンテーニュ 「随想録」
愛してその悪を知り、憎みてその善を知る。
「礼記」
満開の花木の香の遠く吹きもたらされるがごとく、福業の香は遠く吹きもたらさる。
「マハーナーラヤナ・ウパニシャット」
源清ければ則ち流れ清し。
「荀子」
無限に善とみなされうるものはただひとつ、善なる意志にもなりえない。
シャロン 「知恵論」
無限に善とみなされうるものはただひとつ、善なる意志以外に、これを考えることはできない。
カント 「道徳形而上学の基礎」
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