友情

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たとえ善意と協調と思いやりの限りを尽くしても、まだ友情と呼ぶには十分ではない。友人同土は、世間のいうように単に調和だけに生きるものではなく、メロディーに合わせて生きるものであるからだ。

ソロー


一方からあまりに大きな重みをかけると、友情は破壊される。

クニッゲ 「著作集」


人が友情を望むは、自己の無力と貧しさのためではなきか。すなわち、お互いに尽くし合い、自己のみでできかねることを、他人から受け、あるいは当方からも仕返しする、ということではなきか。

キケロ 「友情について」


友人にその欠点を教えるのは、友情のもっともきびしい試練の一つである。もし相手に腹が立つとか憎らしいとかいうのなら、つかつかと近づいて激しい言葉を浴びせるのは何でもない。だが友人を愛するあまり、友人が罪にけがれるのを見るに耐えきれず、その痛ましい真実を愛の言葉で告げる。これこそ真の友情である。しかしそうした友人を持っている者はごく僅かしかいない。われわれの敵はつねに、そのままでいいとしか考えない、剣の先を突きつけながら。

ヘンリー・ウォード・ビーチャー


友人を冷たくあしらい、やさしい言葉一つかけずに友情を死なせる者は、人生という疲れはてた巡礼の途上におけるこの上ない慰めを、わざわざ自分の手で捨て去る愚か者である。

サミュエル・ジョンソン


友人同士はほとんど未来を語り合わなくとも、未来で再会することを確信している。

ボナール 「友情論」


友情とは、対等な人間同士の間の利害を離れた取引である。恋愛とは、暴君と奴隷との間の卑しい交渉である。

ゴールドスミス 「立派な人間」


友情においては、次の掟を守るべし。破廉恥なる事柄を要求せず、また要求されし場合にも、これをせざること。

キケロ 「友情について」


友情のつづかざる者は性格の悪しき人間なり。

デモクリトス 「断片」


友情の価値は両方が独立性を傷つけずにつきあえるという点にあるのだ。

武者小路実篤 「人生論」


友情の重要な任務は、友人の幻想を力添えしてやることにある。

シュニッツラー 「アナトール」


友情は、つねに利をもたらすも、愛は害をもたらす場合もありうる。

セネカ 「書簡集」


友情はもとより聖なるきずななれど、苦境にあえばさらに神聖となる。

ジョン・ドライデン


友情はブドウ酒である。新しいうちは、口あたりが悪いが、年月を経て醸造されると、老いた者を元気づけ、若返らせる。

トーマス・ジェファーソン


友情は世界を一つにする唯一の結合である。

ウッドロー・ウィルソン (演説)


友情は人生の酒である。

ヤング 「夜の瞑想」


友情は天国であり、友情の欠如は地獄である。友情は生であり、友情の欠如は死である。

モリス 「ジョン・ボールの夢」


友情は幸福感を高め、惨めな気持を柔らげる。喜びを二倍にし、悲しみを二つに分かち合うことによって。

ジョーゼフ・アディソン


友情は悦びを倍加し、悲哀を分かち合う。

ボーン 「格言のハンドブック」


友情は悲しみの通路である。友情は激情を柔らげ、抑圧された心のはけ口となり、災難にあった時の避難所ともなれば、心を明るくしてもくれる。われわれの代わりに考えを伝えてくれ、われわれが心に描くものを実行し、意に満たないところを改善してくれる。

ジェレミー・テーラー


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