ニーチェ
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婦人にはあまりにも永い間、暴君と奴隷とがかくされていた。婦人に友情を営む能力のないゆえんであって、婦人の知っているのは恋愛だけだ。
ニーチェ 「ツァラトゥストラ」
学者はよく監視し合うが、最善の信頼を互いに払うことはしない。小さい好策にすこぶる長け、あしなえた知識を持つ人々を待ち伏せる。
ニーチェ 「ツァラトゥストラ」
宗教は間接的にも直接的にも、教義としても比喩としても、いまだかつてひとつの真理を含んだことはない。というのは、どんな宗教も不安と欲求から生まれたものであるからである。
ニーチェ 「人間的な、あまりに人間的な」
幸福とは何か…権力が成長しつつあるという感情…抵抗が克服されるという感情である。
ニーチェ 「反キリスト」
恋愛から結ばれる、いわゆる恋愛結婚は、誤謬をその父とし、必要をその母とする。
ニーチェ 「人間的な、あまりに人間的な」
悪意というものは、他人の苦痛自体を目的とするものにあらずして、われわれ自身の享楽を目的とする。
ニーチェ 「人間的な、あまりに人間的な」
悲観をその基盤とし、不幸と悲哀を善とするこの道徳…この善悪の価値表は、速やかに破り捨てなければならない。
ニーチェ 「善悪の彼岸」
戦争を非難していえば、戦争は勝者を愚かにし、敗者を邪悪にする。戦争を弁解していえば、さきに述べた二つの作用のいずれの場合でも野蛮にさせ、それによってより自然的にならしめる。
ニーチェ 「人間的な、あまりに入間的な」
才能が一つ多いほうが、才能が一つ少ないよりもより危険である。
ニーチェ 「人間的な、あまりに人間的な」
新聞の強味は、そこで働くひとりひとりが全然、義務も束縛も感じないところにある。
ニーチェ 「人間的な、あまりに人間的な」
日常生活で、人々がおおむね正直なことを言うのはなぜか。神様が嘘をつくことを禁じたからではない。それは第一に、嘘をつかないほうが気楽だからである。
ニーチェ 「人間的な、あまりに人間的な」
本をめくることばかりしている学者は…ついにはものを考える能力をまったく喪失する。本をめくらないときには考えない。
ニーチェ 「このひとを見よ」
極端な行動は虚栄、普通の行動は習慣、中庸な行動は恐怖に帰せられるならば、過去を犯すことはまずなかろう。
ニーチェ 「人間的な、あまりに人間的な」
正義とは、ほぼ同等の力の状態を前提とする報償との交換だ。
ニーチェ 「人間的な、あまりに人間的な」
正義は支払い能力のない者を大目に見のがすことをもって終わる。…正義のこの自己止揚、それがどんな美名で呼ばれているかを知っているか…いわく恩恵。それはいうまでもなく、最も強大な特権である。
ニーチェ 「道徳の系譜」
武装平和とは、自国と隣国を信頼せず、半ば憎悪、半ば恐怖から武器を放棄しかねる意向上の不和である。
ニーチェ 「人間的な、あまりに人間的な」
母親は息子の友人が成功すると嫉む。母親は息子よりも息子の中の自分を愛しているのである。
ニーチェ 「人間的な、あまりに人間的な」
毎日少なくとも一回、何か小さなことを断念しなければ、毎日は下手に使われ、翌日も駄目になるおそれがある。
ニーチェ 「人間的な、あまりにも人間的な」
汝が平和を求めるならば、それは新しい戦いの準備としてのそれでなければならない。永い平和よりも短い平和を求めよ。
ニーチェ 「ツァラトゥストラ」
犠牲行為によって計画される道徳は半野蛮的階級の道徳である。
ニーチェ 「曙光」
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